ニーズを深掘りする「デザイン思考」

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この記事を書いた人
河村志帆

EBC・OSP講師。音楽とゲームとサッカー観戦と競馬が好き。

こんばんは!
講師の河村です。

サムネイルになっている「馬」は今日の話に関係していますが、
競馬の話ではないですよ笑
ちなみに今日のレースを京都競馬場まで見にいきましたが、
雨だし超絶混んでるし外れるし…
でも可愛い馬をたくさん見られたのでOKです!

さて!
前回のブログで、藤原さんが「言いなりデザイナーになるな」というお話をしていましたね。
今回はそれとかなり近い話です。

というのも、ちょうど先日、夫と「デザイン思考」の話をしていまして、
「言いなりデザイナー=デザイン思考ができていない」ということだよなあと思いました。

夫の業界(自動車)で有名な「デザイン思考の例え話」を聞いたのですが、
別業界での話というのがなかなか新鮮で、かつとてもわかりやすい話だったので、
それをみなさんに共有したいと思います。

デザイン思考とは

簡単にいうと「ユーザー視点で物事を見定める思考法」です。
デザイナーやクリエイターが業務上使う思考プロセスから生まれたので、「デザイン思考」と呼ばれています。
ここでいうデザインは、「装飾」ではなく「設計」の意味合いです。

自動車業界で有名な例え話

ヘンリー・フォードという人物を知っていますか?
「アメリカの自動車王」「車の量産を始めた人」として有名(らしい)です。
その人の言葉で
「もし人々に何がほしいかと聞いたら、彼らはもっと早い馬がほしいと答えていただろう」
というものがあります。

これはつまりどういうことかと言うと…

馬車が主流な移動手段だった時代に、
人々に要望を聞いたら、
「もっと速い馬が欲しい」
「もっと食費がかからない馬が欲しい」
「もっと気性が穏やかな馬が欲しい」
というような要望が挙がりそうですよね。

そこで「じゃあそういう馬を作ろう!」となるのはナンセンス。
真のニーズはそこにありません。

要は人々は、
「もっと速く移動したい」
「もっと維持費を安くしたい」
「もっと扱いやすい移動手段が欲しい」
と思っているわけで。

このニーズを満たせさえすれば、別に馬でなくても良いわけです。
そこで出てくるのが「車」です。
人々は車なんて知らないので、「車が欲しい」という要望は当然出てくるはずがない。
ニーズを深掘りし、本質を捉えて「では油で動く鉄でできた乗り物(=車)を提案しよう」と発想する。

これを目指していこうね、ということだそうです。

デザイナーも同じ

これはまさに、デザイナーも同じですよね。
そもそもデザイナーの思考プロセスから生まれたのが「デザイン思考」なので、
デザイン思考ができていないということは、デザイナーとは言えないのかも…?

「Webサイトの文字を大きくしたい」と言われたからそうする。
これなら誰でもできます。

なぜ文字を大きくしたいのか?
文字を大きくすることが最適な手段なのか?
本質的なニーズは何か?
ここまで考えられる、真のデザイナーになりましょう。

もし文字を大きくしたい理由が「ターゲットが高齢層だから」だとしたら…
みなさんなら、どのように考え、提案しますか?
ぜひ考えてみてください^^

言語化能力も必要

ただ、先ほどの馬の例でいうと
馬の改良を希望している人々に対していきなり
「鉄の乗り物を作りましょう!」と提案をしたところで
すんなり受け入れられるでしょうか?
「え?こういう馬が欲しいって言ってたんだけど?!全然違くない?!?!」
ってなりそうじゃないですか?

「速い馬が欲しい」から「車の提案」に至ったプロセスをきちんと説明する必要があります。
思考ができるようになったら、次は言語化。
尾上さんも平原さんもよく言っている、「WhyをBecause」ですね。

結局いつもみなさんが聞いている話と同じなのですが、
「デザイン思考」という言葉、
また自動車業界での例え話を交えてのお話をしてみました。

少しでも参考になる部分、得るものなどがあれば幸いです。
それでは、また次回♩

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